激レア!フランケル初産駒9600万円

 「セレクトセール2014」(15日、ノーザンホースパーク)

 世界が注目する怪物の初年度産駒が登場した。「セレクトセール2014」の2日目当歳セリが15日、北海道苫小牧のノーザンホースパークで開催。現役時代に14戦14勝、G1・10勝と無敵を誇ったフランケル産駒として唯一上場された「グッドウッドマーチ14」が、この日の牝馬最高価格となる9600万円の値をつけた。またセール2日間の落札総額は125億7505万円にのぼり、昨年を更新するセール史上最高額となった(※価格は全て税抜き)。

 気品あふれる栗毛の牝馬には希少な血が流れている。落札後の撮影タイムには国内外の多くのメディアが殺到し、予定時間を大幅に割り込んだ。父に当歳馬が初年度産駒となる“怪物”フランケルを持つ「グッドウッドマーチ14」(牝)。香港のローカルG1・2勝馬を母に持つ同馬のセリは4000万円から開始され、2日目の牝馬最高額となる9600万円で決着がついた。落札したのは「アート引越センター」で知られるアートコーポレーションの創業者で元会長の寺田寿男氏(69)だった。

 “激レア”の一頭だ。初年度の種付け料は12万5000ポンド(当時のレートで約1660万円)。高額にも関わらず花嫁が殺到し、自身の成績と産駒成績を査定の基準として、初年度の配合相手は133頭(受胎は126頭)に絞り込まれた。とりわけ日本人にとって、フランケルの血を入手するのは実に困難な状況にある。

 それだけに寺田氏はホクホク顔。「ダブルミリオン(2億円)までいくかと思ったけどね。顔がすごく美人」とニヤけながら、「去年はアゼリ(13=当歳、栗東・松永幹からデビュー予定)、スイープトウショウ(12=1歳)の牡馬を妻(寺田千代乃氏)が買った。それを将来つけたい」と、繁殖牝馬の価値を含めて購入したことを明かし、壮大なプランを語った。

 昨年のセレクトセール当歳セリで最高価格となる2億4000万円で落札された「アゼリ13」は父が7冠馬ディープインパクトで、母はG1・11勝馬。“18冠ベビー”に将来、G1・10勝馬フランケルを父に持つ牝馬が配合されれば、世界の超一流の血が血統表に凝縮される。「僕は夢を買ったんです」。オーナーの顔は最後まで緩みっぱなしだった。

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