【エルムS】ローマン骨折休養明けV
「エルムS・G3」(27日、札幌)
2年前に重賞初制覇を成し遂げた北の大地で、ローマンレジェンドが完全復活を宣言した。「精神的にどうかと思っていたけど、次のレースにつながる大きな頭差だったと思う」と岩田。初めてG1を制した12年の東京大賞典以来、約1年7カ月ぶりの勝利。リニューアルされた札幌競馬場で躍動した。
降りしきる雨の中、鞍上の左ムチにしっかり応えた。「ゲートを出た時に、いけると思った」。好スタートを決めると、道中は4番手でピタリと折り合う。直線ではクリノスターオーとマッチレースの様相。最後は持ち前の勝負根性を発揮して競り勝った。
昨年、2番人気に支持されたJCダートで13着に大敗すると、続く東京大賞典(6着)で右後肢の骨折が判明。長期の休養を余儀なくされた。「今思えば馬の気持ちに反して使っていた。疲労の蓄積もあっただろうし、それが競馬に出ていたね」と藤原英師。しっかりリフレッシュし、復帰戦で結果を出した。
今後目指すのはJCダートから名称を変えたチャンピオンズC(12月7日・中京)。「まずは放牧に出して(ローテを)考えます」と指揮官。再びG1の大舞台へ‐。不屈の6歳馬が反撃ののろしを上げた。