【関屋記念】シャーク夏速好仕上がり
「関屋記念・G3」(17日、新潟)
越後路で争われるサマーマイルシリーズ第2戦へ、初めて夏場に出走するダノンシャークが13日、栗東坂路の併せ馬で態勢を整えた。ラスト重点に1F12秒2のフィニッシュを決めた走りは、好仕上がりを印象づけるもの。G3なら貫禄の違いを見せつけたい。96年エイシンガイモン以来の3歳馬Vを狙うショウナンアチーヴは美浦坂路でチグハグな内容となったが、体調そのものに問題はなさそうだ。
8月も半ばになると午前5時の栗東はまだ薄暗い。栗東坂路を照らす照明に、ダノンシャークの鹿毛は黒光りして見える。僚馬キングストーン(3歳500万下)を従えて朝一番に登場。淡々としたリズムを刻み、中腹の緩い右カーブを抜けた地点から一気にピッチを上げた。
相手も目下の調子がいいのか、しっかりと食い下がって息の入れづらい併せ馬に。それでもラスト1Fは12秒2の速いラップを計時し、力強くゴールを貫いてみせた。
この調整内容は大久保龍師の思惑通りだったようだ。「しまいは反応が良かった。夏競馬(に使うの)は初めてだが、暑さにも慣れてきたようです」。2歳秋にデビューしてから3~5歳時の夏場はいずれも休養に充ててきたが、440キロ台と大型馬ではなく、熱をため込む体形でもないだけに心配は無用だ。
賞金別定戦だけに58キロを背負うが、この斤量はここ2年の安田記念で3、4着。昨秋の京成杯AHでも2着と良績がある。トレーナーも「ここは足元をすくわれないようにしないと。賢くて大崩れをしないタイプだから」と、受けて立つ役回りだと認識している。
それだけにぶざまな競馬はできない。「あくまで目標は秋」と指揮官が見据えるのは、昨年3着に敗れたマイルCS(11月23日・京都)でのG1初制覇だ。G3の始動戦は、当然のことながら結果が求められる一戦となる。