【新潟2歳S】アヴニール軽快な動き
「新潟2歳S・G3」(31日、新潟)
新馬戦をインパクトのある内容で勝ち上がったアヴニールマルシェが27日、美浦坂路で軽快な動きを披露。重賞ウイナーのレッドスパーダと併入し、万全の態勢をアピールした。昨年は1着ハープスター、2着イスラボニータと、のちのクラシックホースがワンツーを決めたレース。現2歳世代は3戦3勝と負け知らず、全国リーディングもがっちりキープする藤沢和師が送り出す“秘蔵っ子”が、出世レースを制してクラシック候補へ名乗りを上げる。
重賞3勝馬の胸を借り、重賞初Vへの準備を整えた。アヴニールマルシェは、美浦坂路でレッドスパーダ(8歳オープン)と併せ馬。終始、馬なりで追い切り時計こそ4F56秒2‐40秒7‐13秒3と目立つものではないが、先輩馬とのケイコは、キャリア1戦の若馬にはハードワークとなったはずだ。
実戦での直線のたたき合いを想定したのだろう。道中は抜きつ抜かれつを繰り返して、最後は併入でゴール。手綱を取った北村宏は「(実戦さながらの)道中は予定通り。うまく気持ちをコントロールできて、いい走りができた」と納得の表情を浮かべた。
「万全の態勢で臨める」と力を込めたのは藤沢和師だ。「勝った後は放牧を挟んで、ここを目標にしっかりと調整をしてきた。入厩して1カ月ぐらい乗り込んできたし、最終追い切りも楽に動けていた」とこの日の動きを満足げに振り返った。
全国リーディングをひた走る好調な厩舎は、アヴニールマルシェ、カービングパス、ミッキーユニバースと、デビューした3頭全てがV。今年の2歳馬は、まだ負けていない。
11年には今や世界No.1ホースとなったジャスタウェイが2着、昨年はのちの桜花賞馬、皐月賞馬がワンツーを決めた出世レース。「直線が長いコースは合うし、いい条件だね。ここで結果を出せば今後の楽しみが増えるからね」と、トレーナーの期待も膨らむ。
厩舎悲願の牡馬クラシック獲りへ。出世レースを制して、来春の主役へと躍り出る。