【セントウルS】ハクサンムーン連覇へ
「セントウルS・G2」(14日、阪神)
昨年の覇者ハクサンムーンは10日、栗東坂路で活気あふれるフットワークを披露した。休養明けとなるが、仕上がりは万全。連覇に向けてムードは高まっている。トーホウアマポーラは栗東坂路でしまい重点にシャープな伸び。こちらも好気配だ。
ほとんどの馬が調教を終えた午前8時45分の栗東坂路。昨年の覇者ハクサンムーンが姿を現した。最初の1Fはややゆったりと入ったものの、ラスト2Fで軽く気合をつけると反応良く加速。尻上がりのラップを刻んで4F53秒9‐38秒8‐12秒4とまとめた。
いつも通り、気性の激しさから、他馬のいない閉門間近の時間帯を選んで行われた最終追い切り。見届けた西園師は「しっかりとやれました。時計も(荒れた)馬場状態を考えればいいでしょう。久々になりますが、ここを目標に早めに帰厩したので、万全の態勢で臨めると思います」と納得の笑みをこぼした。
スプリント界屈指のスピードの持ち主だ。昨年は、のちの年度代表馬ロードカナロアを相手に逃げ切りV。本番のスプリンターズSでも絶対王者に小差の2着と踏ん張った。「国際G1馬に勝ったんですからね。“ライバル”のためにもここで負けるわけにはいかない」と師は力を込める。
前走の高松宮記念は出遅れが響いて5着。本来のスタイルではなかったが、しぶとく末脚を伸ばして底力を示した。「たまに出遅れるのが痛いですが、スタートが決まれば力は出せると思います。もちろん、今回もハナへ。ほかにも同型はいますが、ウチの馬は初速が違うので」と指揮官は自信たっぷり。ここでも持ち前のスピードを存分に発揮する。