【紫苑S】デトワール末脚伸ばしV
「紫苑S」(13日、新潟)
地面をたたきつけるような大雨の影響で、一気に不良まで悪化した馬場コンディションも全く関係なかった。好位で折り合った5番人気のレーヴデトワールが、直線で末脚をしぶとく伸ばし秋華賞(10月19日・京都)の優先出走権を獲得。いったん先に抜け出したショウナンパンドラを最後は首差でねじ伏せて、良血開花を告げた。
「ゲートの出は良かったし、こんな馬場でも道中は進み過ぎるくらい進んで行きましたね。自分のリズムで追いだして、いい脚を使ってくれました」と川田はレースぶりを称賛する。2歳時は新馬戦に白菊賞とデビュー3戦で2勝を飾りながら、その後はワンパンチを欠くレース続き。桜花賞は5着、さらにオークスは除外に泣いたが、夏場の充電が奏功した。「馬体は(10キロ)減っていたが、中身が入っていた」と、松田博師は成長ぶりに納得の表情を浮かべる。
鞍上も「本番は京都になりますが、何も問題はありません」ときっぱり。異父姉に10年の2歳女王レーヴディソールを持つ血統馬が、世界へ羽ばたく同世代の僚馬ハープスターに代わって、3歳牝馬路線を制圧する。