【ローズS】ヌーヴォ2冠へいざ始動
「ローズS・G2」(21日、阪神)
もうハードな追い切りは必要なかった。オークス馬ヌーヴォレコルトは、主戦の岩田が駆けつけた1週前に一杯に追われたとあって、17日の最終追い切りは美浦Wを単走、馬なり。万全の仕上がりに斎藤師は自信満々の表情で強気一辺倒だ。レース後はそのまま栗東トレセンに滞在して秋華賞(10月19日・京都)で2冠奪取を狙う。まずは前哨戦でその実力を見せつける。
樫の女王が万全の状態で始動戦を迎える。「“恥ずかしくないレースを!”とオーナーにも言われていますし、何と言ってもオークス馬ですから。凱旋門賞に出走する(同世代の)ハープスターが注目されていますが、こちらも自信を持って秋初戦に出走できます」と斎藤師は言い切った。
最終追い切りは美浦Wで単走。最後まで馬なりだったが、5F68秒2‐40秒1‐12秒6に「全て予定通り。時計もぴったり」とトレーナーは納得した様子でうなずく。11日の1週前追いには主戦の岩田が駆けつけ、長めから一杯に追い切っており、既に体は細過ぎるぐらいに仕上がっている。「あとは阪神競馬場への輸送をするだけ」と早くもレースを待ち切れない口ぶりだ。
レース後はそのまま栗東に滞在して秋華賞を目指す。帯同馬は僚馬の異父妹ヴェールデローザ(牝2歳=岩田とのコンビで13日京都4Rでデビュー予定)。「春よりも落ち着きが出てきたが、姉妹が一緒にいればメンタルな面でも心配はいらないでしょう」と精神面のケアも怠らない。
ラスト1冠でのハープスターとの再戦はならなかったが、その分2冠達成の可能性はグッと高まった。「今回も強いメンバーはそろっていますが、僕は強気な方なので獲れるものは全て獲りたい。どんな展開になっても大丈夫。しっかり結果を求めたい」。自信たっぷりの指揮官は、秋も貪欲にタイトルを獲りに行く構えだ。