【神戸新聞杯】ヴォルシェーブ好気配

 「神戸新聞杯・G2」(28日、阪神)

 2連勝中のヴォルシェーブが好気配だ。前走後はリフレッシュ放牧から早めに栗東へ帰厩し、十分な乗り込みを消化。クラシック最終章の権利獲りがかかる一戦へ、態勢は整っている。広い外回りの2400メートル戦で持ち味をフルに発揮して、ダービー馬ワンアンドオンリーの“1強ムード”に待ったをかける。

 軌道に乗った良血馬が意気揚々だ。目下2連勝中のヴォルシェーブが、菊花賞の前哨戦で存在感を示す。「放牧先から早めに帰厩して、ここまでしっかりと乗り込めた。気も入っていると思うし、具合はめっちゃいいですよ」と林助手は仕上がりに胸を張った。

 春のクラシックは態勢が整わず不参加に終わったが、能力は一線級と比べても引けを取らない。2走前のセントポーリア賞では、のちに重賞で好勝負を演じているクラリティシチーやショウナンラグーンを撃破。前走の芦ノ湖特別では古馬を難なく完封してみせた。

 「ここ2走は、この馬のリズムで走れている。ゆったりと自分のペースで行って(しまいを)伸ばす感じなので、広いコースは合っていますね」と同助手は目を細める。阪神外回りの芝2400メートル戦で、持ち味を存分に発揮したいところだ。

 異父兄は10年NHKマイルC3着のリルダヴァル、母ヴェイルオブアヴァロンはディープインパクトの半姉という筋の通った血統。オーナーの“大魔神”こと、元メジャーリーガーの佐々木主浩氏も大きな期待を寄せている一頭だ。「ここもいい競馬をして、本番に弾みをつけられれば」と仕上げ人は意欲満々。鮮やかな走りで春のうっぷんを晴らし、クラシック最終章の勢力図も塗り替える。

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