【スプリンターズS】オーヴァル決める
「スプリンターズS・G1」(5日、新潟)
偉業達成なるか‐。短距離路線で目覚ましい実績を挙げる安田厩舎。秋のスプリント王決定戦にはレッドオーヴァルとダッシャーゴーゴーの2頭出しで挑む。11年のカレンチャン、12、13年のロードカナロアに続くVをもぎ取り、史上初の同一G1・4連覇を狙う。
近年、秋のスプリント決戦に有力馬を送り込み、立て続けに結果を出している安田厩舎。今年もチャンスは十分だ。レッドオーヴァルは4歳夏以降、着実に力をつけている。
「年齢を重ねたことで、馬が心身ともに成長している感じです。相手は強いけど、どこまでやってくれるか」と安田師は大一番へ意気込みを示した。
今春の高松宮記念は14着に敗れたが、水が浮くほどの不良馬場だっただけに度外視できる。夏の札幌で準オープンを勝ち上がり、続くキーンランドCではローブティサージュに首差の2着と奮闘。6F戦の立ち回りを身につけてきた。「スプリンターとして、天性のものがありますね」。“短距離馬マイスター”の指揮官は目を細めた。
素材の良さだけに頼らない。中間はチークピーシーズ装着や、使い込まれた新潟の走路を想定して、あえて馬場が荒れた時間帯に追い切るなど工夫を凝らしている。
勝てば、史上初の同一JRA・G1・4連覇となる。「連続して同じG1に自分の厩舎の馬を出走させられるだけで光栄。そこで結果を出せれば最高ですね」とトレーナーは胸を躍らせた。小柄な牝馬が先輩馬の蹄跡を追い、偉業達成をもたらす。