【スプリンターズS】豊12年前の再現だ

 「スプリンターズS・G1」(5日、新潟)

 短距離王決定戦が新潟で行われるのは02年以来12年ぶり。名牝ビリーヴを勝利に導き、越後のファンを熱狂させたシーンが、きのうのことのように蘇る。「あれから12年も経つんだね。早いね」。6場(中山、東京、京都、阪神、中京、新潟)で唯一G1勝ちを収めている武豊。今回は3歳牝馬のベルカントとともにVを目指す。

 「自分との戦い」。そう名手が言い切るように、パートナーは心身ともに成長途上。「千二で期待したけど、ここ2走が案外。イレ込みとか、口向きとか気性的なものが課題」と辛口だが、それは期待の裏返し。「ここに入っても速さ負けはしないと思う。軽量を生かしたいね」と非凡なスピードを高く評価している。

 自身、新潟の重賞では9戦4勝、2着1回と好成績を収めている。「作戦は枠順や当日の馬場状態次第になるけど、右にもたれる面があるので内枠が希望かな。ビリーヴもインから抜け出したし、再現といきたいね」。12年前と同じ勝負服で臨む一戦。全ての条件がかみ合えば、大仕事も夢ではない。

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