【凱旋門賞】一夜明けハープ再挑戦も
「凱旋門賞・仏G1」(5日、ロンシャン)
世紀の瞬間は訪れなかった。日本馬3頭のチャレンジから一夜明けた6日、各馬は軽めの運動を消化。馬体に異常はなく、特に大きなダメージも見られなかった。6着に敗れたハープスターの松田博師は帰国後、ジャパンC(11月30日・東京)への参戦、そして来年のリベンジの可能性を示唆。帰国後は有馬記念(12月28日・中山)に参戦の意思を示した14着のゴールドシップは来年も現役を続行する方向だ。8着ジャスタウェイの今後は未定で、3頭は10日の帰国を予定している。
日本の3歳牝馬初挑戦で注目を浴びたハープスターだが、最後に大外から豪脚を見せたものの6着。日本馬最先着とはいえ、初めて連対を外した。川田は「ゲートでだいぶ待たされて、おとなしくなり過ぎていた。スタートから進んでいかなくて…」と振り返り、松田博師も「もう少し前に行けていたらと思うんだが」と流れに乗れなかったことに首をひねる。
それでも騎手、調教師ともにレース後、後悔の色はなかった。主戦は「個人としては悔いはありません。求められていたことはできたと思う」ときっぱり。トレーナーも「いつものパターンで負けたんだから仕方ないよ」と淡々した口ぶりで話した。
一夜明けたハープスターは、シャンティイの馬房でゆっくりと過ごした。「日本のレース後と変わらず元気だよ」と指揮官。次走については「何もなければ、オーナーとの相談の上で、ジャパンCに行くことになるだろう」。今度は海外の強豪を迎え撃つことになる。
当初、陣営は凱旋門賞挑戦は斤量が有利な3歳限定だと断言していたが、レース後に松田博師が「来年?招待レースのドバイや香港の方がいいけど、これからの競馬次第では、ないことはないだろう」と再挑戦の可能性を示唆した。これから国内で現役最強の座を確実のものにするようならば、もう一度ロンシャンへという意欲が湧いてくるのも、当然の流れと言えよう。世界No.1を目指す、ハープの挑戦は終わらない。