【秋華賞】セウアズール強運も味方
「秋華賞・G1」(19日、京都)
牝馬3冠最終戦に、G1では自身最多となる4頭の管理馬を送り込む松田博厩舎。その“第4の矢”セウアズールが、虎視たんたんと一発を狙っている。5分の2の抽選をくぐり抜けてのゲートイン。松田博師は「運があるよな。体高は低いけど、幅はある。トモの肉の張りなんかも良くなってきている」と、一戦ごとに力をつける愛馬に目を細める。
前走は、僚馬のハープスターで挑んだ凱旋門賞と同じ10月5日に行われた。フランスに滞在していた師は、VTRでレースを観戦。4コーナーまで後方に位置していたが、直線は目の覚めるような豪脚を繰り出して差し切り、大舞台出走への道を開いた。JRA・G1通算19勝を挙げる指揮官も「いいレースをしていたよな」と納得の表情を浮かべる。
中1週で一気の相手強化、初距離と克服すべき課題は多いが、それでもG1参戦を決めたのは、陣営の期待の表れ。枠は大外の8枠18番に決まったが、「1回、下げないといけない馬だし、外でもいいさ」と自分の競馬に徹する構えだ。松田博厩舎の秋華賞といえば、99年に大外一気を決めたブゼンキャンドル。当時も2頭出しで12番人気の伏兵、8枠16番のピンク帽だった。抽選突破の強運も味方に、自慢の末脚で大仕事をやってのける。