【秋華賞】ヌーヴォ猛追及ばず2冠逃す
「秋華賞・G1」(19日、京都)
単勝1・5倍。多くのファンから2冠奪取を期待されたオークス馬ヌーヴォレコルトだったが、猛追及ばず、首差の2着に敗れた。「前が速くなって、すごく乗りやすかった。ただ最後が…。チャンスをモノにできなくて本当に残念です」と岩田は、悔しさを押し殺すように静かな口調で振り返った。
差はわずかでも、秋風が身に染みる敗戦だった。前半の1000メートル通過が58秒0というハイペースの中、中団のインを追走。位置取りは申し分なかった。「道中はいいと思いました。ただ、勝った馬は内をすんなり通っていたし、4角で外へ出した時に他馬に寄られたので」とは斎藤師。勝負どころで生じた一瞬の不利。「すみません、1番人気に応えられなくて。でも、これが競馬なので…きょうは運が味方してくれなかった」と頭を下げ、力なく語った。
勝てば12月の香港ヴァーズに挑戦するプランもあったが、全て白紙に戻された。「いったん栗東に戻って、21日に美浦へ帰ります。次走は様子を見ながら決めます」と指揮官。惜敗とはいえ、負けは負けだ。この日の悔しさをバネに、女王の座を取り戻すに違いない。