【菊花賞】ジャッカル末脚発揮だ!
「菊花賞・G1」(26日、京都)
この夏、中京で初勝利をつかみ、小倉へと転戦して連勝。蓄えた力が本物であることを神戸新聞杯(3着)で証明してみせたトーホウジャッカルが、天下獲りへと動く。栗東坂路のラスト1Fを11秒9でまとめたリハーサルから2日。磨きをかけたその刃は、さらに輝きを増しつつある。
24日朝は伸びやかなフォームで同坂路を駆け上がり、4F63秒8-15秒7を計時。「追い切った後も、いい感じで来ています。明日(土曜朝)、普通に乗れば落ち着いてくるでしょう。元気いっぱいです」。谷師は穏やかな表情で愛馬の今を読み解いた。
1枠2番という枠順を得て、指揮官にはロスを排除する道筋も見え始めている。「前に行く馬がいて、スペースができるはず。そこでじっと我慢できれば」。スムーズとは言えなかった前走。悔しさは残るが、メンバー最速の上がりタイムで詰め寄ったことで、希望は大きくふくらんだ。「最後まで気持ちが切れませんでした。対応力と集中力がすごいです」。直線での一部始終を振り返るたびに、酒井の声はトーンが上がっていく。
2歳時に重い腸炎を患い50キロ近く体重を減らしたこともあったという。そして10番人気10着というデビュー戦を経て、ここまではい上がってきた。さあ、下克上へ。燃えるような末脚がもうすぐうなりを上げる。