【菊花賞】オンリー9着見せ場すらなし

 「菊花賞・G1」(26日、京都)

 2冠を目指したダービー馬ワンアンドオンリーは4角6番手から見せ場すらなく9着に沈んだ。

 レース後の検量室。横山典とともに食い入るようにパトロールビデオを見つめ続けた橋口師は、こうつぶやいた。「これが菊花賞ですね。勝てない理由が分かりました」。ダービーと菊花賞の2冠制覇(7頭の3冠馬は除く)は、73年のタケホープが制して以来、41年もの間、閉ざされたまま。今年もまた、この歴史という荒波に飲み込まれてしまった。

 7枠15番。23日の午後、枠順決定の知らせを受けた瞬間、指揮官の脳裏をよぎった悪い予感が現実になった。「ダービーの時はうまく(内に)入れたが、きょうはどこかで入れるというものでもなかった。不安が形になりましたが、勝った馬は強かったです」と、横山典は前を向いて勝者をたたえた。レコード決着となったタフな流れに、ジリジリとスタミナを奪われるという最悪のシナリオが進行しては、ダービー馬といえども厳しかった。

 今後についてトレーナーは「全て白紙」としたが、これで最強馬への道が閉ざされたわけではない。ジャパンCに打って出るのか、暮れのグランプリで捲土(けんど)重来を期すのか。誇りを取り戻すための戦い、逆襲への秋がこれから始まる。

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