【天皇賞】ラクリマ 大外でも諦めん
「天皇賞(秋)・G1」(2日、東京)
東京芝2000メートルでは圧倒的に不利とされる大外枠。それでも陣営に“諦め”の文字はない。8枠18番に入ったマイネルラクリマ。10月31日朝は美浦北Cをキャンターで流し、さらにゲート練習を行った。「ロケットスタートを切ってほしいからね」と上原師は不敵な笑みを浮かべた。
もともと、58キロの斤量を背負った際にはスタートでややもたつくという。「そういう意味では、内で遅れて包まれるよりはいいんじゃないの。ごちゃつくよりはいいかなと思いたいね」と、あくまで前向きな姿勢を貫く。「カレンブラックヒルが行く形かな。それを見ながらスッと好位で運べれば」。きっちりと策を講じつつイメージを膨らませている。
06年には自身がかつて手掛けたダイワメジャーでV。16頭立ての7枠14番と枠順的には恵まれなかった中、2番手からの押し切りで秋の盾を射抜いた。「少し迷惑をかけてしまったけど、あの時は(他馬を妨害する)ギリギリのところを通った」。外枠からの先行Vが決して不可能ではないことを知っている。「パワーがあるから道悪は得意。雨が降って馬場が悪くなっても気にしない。出来はいい。とにかくこの馬のペースで運びたい」。不利な状況でも、トレーナーはファイティングポーズを取り続ける構えだ。