【JBCC】リッキーが砂の真王者!
「JBCクラシック・交流G1」(3日、盛岡)
ダート競馬の祭典「JBC競走」が3日、盛岡競馬場で開催された。昨年に続き1日でJpn1(G1)レースが3戦行われ、8R「レディスクラシック」は、2番人気のサンビスタが直線で豪快に伸びて統一G1初優勝。9R「スプリント」は、2番人気のドリームバレンチノが好位から抜け出して統一G1初制覇し、鞍上の岩田康誠は2レース連続で勝利を収めた。10R「クラシック」は、好スタートからハナを奪った3番人気のコパノリッキーが、そのまま押し切って統一G1・3勝目を挙げた。
風水パワーがさく裂だ。Dr.コパ氏が所有するコパノリッキーが北風吹く盛岡競馬場で躍動。2分00秒8のコースレコードのおまけ付きで逃げ切って“ダート王者”を確定させた。
「きょうは馬場の内は水が浮いていた。ここを走ると時計が出る」。冷静な田辺の好判断が勝利をグイッと引き寄せた。
8枠15番の外枠も何の。横一線のスタートから内に切れ込むようにハナを主張したコパノリッキー。まんまと主導権を奪うと、「帝王賞の時は馬とけんかしたから」と田辺。同じ轍(てつ)は踏まないようにと、リズムよく走らせることに専念したのが最後の粘りにつながった。上がり3Fは2位タイの35秒7。逃げ馬にこの脚を使われては後続馬に勝ち目はない。持ったままで栄光のゴールを駆け抜けた。
田辺は福島県出身。ゆかりある東北の地での活躍に「コパノリッキーは僕の代表馬。強い競馬だったし、勝てて名誉です。岩手の気持ちは分かるので今後も東北を盛り上げていけたら」と胸を張った。
活躍を見守った村山師はDr.コパ氏にあやかってイエロー基調のネクタイを身に着け、「夏場が弱いので、南部杯を回避してここを目標にうまく乗り込めた。レコードは出ると思ったが、馬はもうワンランク、パワーアップが可能です」と目を細めた。次走はチャンピオンズカップ(G1・12月7日・中京・ダート1800メートル)へ。このままの勢いでG1を連勝し、さらなる高みへ歩を進める。