【京王杯2歳S】テーブル会心逃走V
「京王杯2歳S・G2」(8日、東京)
ブービー11番人気馬の逃げを、積極的に追う馬はいない。内ラチから少し離れた馬場状態のいい部分を選び、3Rの未勝利戦とほぼ同じスローなラップを刻んだセカンドテーブル。直線に入っても脚勢は衰えず、後続を寄せ付けずに1馬身半差で押し切った。
「返し馬からいいフットワークだったのでスタートだけ気をつけて、出れば行こうと思っていた」と戸崎圭。「ほかに速い馬もいたが、二の脚が速かった。うまく逃げ切れた」と会心の一人旅にしてやったりの表情だ。
新馬戦は2番手から抜け出したが、続く小倉2歳Sは出遅れて後方からの競馬に。不本意なレースで7着に敗れたことが今回、他馬のマークを緩めることにつながったのだから崎山師も笑いが止まらない。「競馬はやってみないと分からん。メンバーも強かったのにね。スタートがうまくいってほしいと思っていたが、まさかハナに行くとは」と望外の勝利に驚きを隠さない。
「次走はG1か?」と水を向けられると、「そこまでは」と照れくさそうな口ぶり。それでも「G2を勝ったのだから」と畳みかけられて、「そうだね」と真顔になった。朝日杯FS(12月21日・阪神)へ、鞍上は「初めて乗ったが、なかなかいいものを持っている」とまんざらでもない表情で締めくくった。