【武蔵野S】ワイドバッハ鬼脚さく裂
「武蔵野S・G3」(15日、東京)
1頭だけ勢いが違った。直線で外へ持ち出した7番人気のワイドバッハが、次位に1秒差のメンバー最速となる上がり3F35秒7の鬼脚で突き抜けた。
道中は最後方からレースを進めた。「しまいが切れる馬なので、ゆっくり行こうと思ったけど、状態がいいから楽について行くことができた」と武豊。4角でもしんがりだったが、道中で全く無理をしなかったことが、直線での爆発力につながった。
「(ゴールまで)あと200メートルぐらいのところで(前を)かわせると思ったよ。ここへきて力をつけている。ホント、うれしい勝利だね」。デビューから24戦目。オープン特別Vの勢いに乗り、連勝で待望のタイトルを手にしたパートナーをたたえた。
庄野師も「ジョッキーが馬の持ち味をうまく生かしてくれた。このメンバーで勝てたのは大きい。最後はしびれたよ」とご機嫌。チャンピオンズC(12月7日・中京)の優先出走権も手に入れ、「1800メートルは久々になるけど、今の出来なら楽しみ。馬体もデビューから30キロ以上大きくなってパワーがついた。G1でも」と大きな夢を膨らませた。