【ボート】クールに燃える寺田祥
「チャレンジカップ・SG」(25日開幕、下関)
年末の大一番へラストバトル-。グランプリへ、そしてクイーンズクライマックスへの最終決戦となる「SG第17回チャレンジカップ」、「G2レディースチャレンジカップ」が25~30日にかけてボートレース下関で行われる。シリーズの開幕に先駆けて、両シリーズの総展望、そして男女ともども大会名通りに“チャレンジ”に臨む選手を注目レーサーとしてクローズアップした。
アドバンテージのあるホームプールで寺田祥がグランプリ出場、そして悲願のSG初Vへ静かにモチベーションを上げて臨む。
「ピンポイントでしかやっていないし」と本人が口にするように、今年は一年を通してコンスタントに稼いだわけではないが、2月の下関周年でV。そして8月若松のSG・ボートレースメモリアルでの優出3着で賞金を加算。昨年までの52人から32人と出場枠は狭くなったが、しっかりと地元のSG権利を手にした。05年グラチャン以来、2回目となる地元でのSG。開催が決まったときから意識していたかと思いきや、「普段通りですよ。稼げるか、稼げないかは走ってみないと分からないですから。でも(今年は)G1・1個取るのが早かったのでチャレンジはどうにかなるという気はあった」と、淡々と振り返る。
賞金ランクはグランプリ出場枠の18位の少し下の23位。優勝ならもちろんだが、優出すればグランプリ出場が射程圏に入る。「久しぶりのチャンスなので行けるなら行きたい」。07年以来となる年末の大一番出場が、手の届きそうなところに見えているだけに、普段は闘争心を表に出さないクールな男でも、自然とテンションは上がるはず。ましてラストバトルのステージは地元の下関。このチャンスに燃えないわけがない。
「下関はいいエンジンを引けば上位に持ってこれる。いいのなら早めに仕上がる。(2連対率の)上から出るのなら悪いエンジンはないので、それなりには出せると思う」と自信を見せた。慣れ親しんだ地元なら調整面では一切の不安はない。
「(チャレンジは)やるか、やらないかだから。やりたいですね」。“やる”=“チャレンジカップで結果を出す”-。悲願のSGVを飾れば、文句なしでグランプリへの道は開ける。地元水面で最高の結果を求めて寺田がチャレンジカップの舞台に立つ。