【阪神JF】躍動グラシアス「完璧」

 「阪神JF・G1」(14日、阪神)

 栗東坂路では10日、全国リーディング首位の矢作厩舎が誇る秘蔵っ子ダノングラシアスが、完璧な内容で好仕上がりをアピールした。

 四肢を伸ばし、チップを高く蹴り上げる。ダノングラシアスが中谷(レースはビュイック)を背に栗東坂路で躍動した。

 ペガサスボス(2歳500万下)を追いかけてラストは併入。4F54秒0-38秒9-12秒4のタイムをマークした。「完璧」。そう言って力を込めた矢作師は「日曜にも時計を出しているし、反応を見る程度。考えていた通りのいい追い切りができた。馬の後ろで折り合いを付けて、反応も良かった」と満足そうに話した。

 「負けてはいけないレースを負けた」。指揮官が悔しがるのは連続2着のここ2戦だ。いずれも道中で脚をためてしまいは伸びているが、わずかに及ばなかった。それでも収穫は大きい。「折り合いを教えるという点では完璧。結果だけが完璧じゃなかったけど、今回や来年に生きると思う」と前を向く。

 距離延長を歓迎する。スローの流れで折り合った前走が心強いという。「マイルはプラス。阪神のマイルなら枠にも左右されない。パワーもあるし、雨も大丈夫。不安点のない条件」とG1制覇に期待を込めた。先週2勝を挙げて、リーディングトレーナー争いの単独トップに立った矢作厩舎。その秘蔵っ子が2歳女王の座を狙う。

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