【チャレンジC】一気にスターダム
「チャレンジC・G3」(13日、阪神)
逃げた本命馬エイシンヒカリを差し馬が次から次へととらえにかかる。デウスウルトとフルーキーがたたき合う坂上に、外からもう1頭が飛んできた。トーセンスターダムだ。
1000メートル通過58秒8のハイペース。鞍上の武豊は慌てず騒がず後方で脚をためる。直線で持ち味の末脚を引き出し、今年2月のきさらぎ賞以来となる2度目の重賞制覇へと導いた。
「うれしいですね。道中はいい感じでしたし、馬場状態のいい外に出せた」。ユタカは会心のエスコートに胸を張った。
クラシック3戦はいずれも人気の一角に推されたが、ダービー(16着)で内ラチに激突して失速するなど、思うように結果が出せなかった。今回は菊花賞(8着)からひと息入れての再スタート。兼武助手は「腰の感じも良くなってきていた」と指摘する。
今後のローテは未定。始動は年明けが有力視される。「ようやくこの馬らしいレースができました。もともと能力の高い馬。これをきっかけに来年、活躍できるようになるといいですね」と武豊も飛躍を期待している。