【中山金杯】ミラノ一変!飛躍の一年へ
「中山金杯・G3」(1月4日、京都)
厩舎期待の素質馬が飛躍の年とするべく、タイトル奪取をもくろんでいる。マイネルミラノは3歳時から能力を高く評価されていたステイゴールド産駒。ブリンカーを装着した昨年12月から馬が一変し、7戦4勝と白星を量産中だ。重賞初挑戦でも、即通用してもおかしくないムードが漂っている。
馬具ひとつでここまで変わるのだから、競馬は分からない。500万下で低迷していたマイネルミラノは、ブリンカーを装着して走りが一変。初戦こそ7着に敗れたが、2戦目から効果が表面化した。14年は2、1、1、2、1、1着でオール連対をマーク。破竹の勢いでオープン入りを決めた。
「もともと(調教で)動いていた馬だが、ステイゴールド産駒で気が悪かった。ブリンカーが効いた」と相沢師は分析する。3歳春の時点で“オープン級”と評していた素質が見事に開花。5カ月ぶりでプラス14キロと太め残りだった再昇級戦の美浦Sも、5F通過58秒4のハイラップを刻んで押し切り、性能の高さを見せつけた。
それと同時に、戦法の確立に成功した点も見逃せない。「追い掛けると駄目。ケイコでも後ろからつついてもらった方がいい馬なんだ」と、徹底して先行策を取り続けている。後ろから来られればさらに伸びる根性は、強豪の集う重賞でも大きな強みとなるだろう。
「でもハンデは55キロじゃなくて54キロだと思っていた。今までとは相手も違う。甘くないよ」。美浦では指折りの“強気トレーナー”として知られる同師だけに、泣きの姿勢はむしろ不気にすら映る。「まあ、ここを勝てば先が見えるね」と最後にポツリと漏らした言葉が、恐らく本音に違いない。