【東京新聞杯】ヴァンセンヌ重賞初V

 「東京新聞杯・G3」(8日、東京)

 ゴール前、早めに抜け出したヴァンセンヌに外から伸びてきたアルフレードが襲いかかる。さらに内からはフルーキーが追い詰めるが、トップギアに入ったヴァンセンヌの末脚が衰えることはなかった。破竹の4連勝で重賞初勝利を飾った。

 「3コーナーまでは行きたがって苦労したが、4コーナーまで脚をためることができた。自分の失敗でちょっと早めに抜け出してしまったが、よく最後まで我慢してくれた」と福永はパートナーの健闘をたたえた。

 道中は7番手を追走。いくらか行きたがるそぶりを見せたが、鞍上がグッと手綱を押さえ込む。直線で前が一気にあいたため、やや仕掛けは早くなったが、そのまま力強く抜け出した。

 松永幹師は「とてもいいレースができたし、雨が降って柔らかい馬場もこの馬には合っていた。屈腱炎で1年7カ月の長期休養を余儀なくされたが、すっかり立ち直った。今は脚元も大丈夫」と成長ぶりに満面の笑みを浮かべる。

 ディープインパクト産駒で、母がG1・2勝のフラワーパークという超良血馬。明け6歳馬とはいえ、この日がまだ11戦目だ。「この後は順調ならどこか1回使って、安田記念(6月7日・東京)に向かいたい」と指揮官。遅れてきた大物がマイル戦線で旋風を巻き起こす。

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