【高松宮記念】ムーン、ド迫力最終リハ
「高松宮記念・G1」(29日、中京)
栗東坂路で追い切ったアンバルブライベン、ハクサンムーンの両陣営からは逃げ宣言が飛び出した。26日、出走馬18頭が確定。馬券は28日に前日発売が行われる。
ほとんどの馬が調教を終えて、静けさが漂う午前11時前の栗東坂路。ポツンと現れたハクサンムーンが、闘志をあらわに迫力満点の最終リハを披露した。
テンから意欲的にラップを刻んだが、残り2F地点で手前を変えるとさらに加速。比較的馬場のきれいなところを選んで走ったとはいえ、4F51秒8-37秒9-12秒2は特筆できる好時計だ。見届けた西園師は「久々に51秒台。体が柔らかくて伸びがあり、ゆっくりに見えてもタイムが出ていますね」と、上々のパフォーマンスに納得の笑みを浮かべた。
復調著しい。前走のオーシャンSは、いつも通りの風を切るスタイルで差のない2着。昨暮れの阪神Cでしんがり負けを喫したうっぷんを晴らした。「最後はサクラゴスペルにやられたが、こちらが思っていたような競馬ができた。今回は前走以上の出来なので」と大一番に胸を張る。
通算6度目のG1挑戦となる今回も、いつも通りのスタイルにこだわるのみだ。同型はズラリとそろったが、指揮官は「ハナにこだわる競馬で。ハイペースになったらなったでしょうがない」と強気に言い放った。
スタート後にノメって他馬と接触。先行力を発揮できず5着に終わった昨年は不良馬場が敗因。良馬場で持ち前のスピードをフルに発揮できれば、悲願のビッグタイトル制覇も夢ではない。