「シリウスＳ・Ｇ３」（１０月３日、阪神）

　重賞にアタックするアウォーディーは０５年天皇賞・秋の覇者ヘヴンリーロマンスを母に持つ良血馬。初めてダートに挑んだ前走を快勝して才能を開花させた好素材が飛躍を狙う。

　母ヘヴンリーロマンスが天皇賞・秋を制したのは５歳の秋。そして５歳となった息子アウォーディーもまた実りの季節に大きな果実を得ようとしている。初ダートだった前走のオークランドＲＣＴを快勝。交流重賞で大活躍中の半妹アムールブリエと同様に高い砂適性を示した。

　「以前からダートを使ってみたい。そう思っていたのですが、とてもいい競馬をして、いい勝ち方をしてくれました。スムーズに運べたことが良かったので、もまれて砂をかぶるとどうなのか、という面はありますが、ハンデ戦ですし、今回も楽しみにしています」。中１週での投入。さらに相手も強化されるが、送り出す松永幹師の表情は期待感に満ちていた。

　妹アムールブリエは、１０月１日に大井で行われるレディスプレリュードで主役を務め、１０月３日の阪神１Ｒ・２歳未勝利には半弟ラニがスタンバイ。繁殖牝馬となったヘヴンリーロマンスがアメリカに渡ってから誕生した３きょうだいはいずれも馬格に恵まれている。

　母譲りの成長力で強敵に立ち向かうアウォーディー。重賞初Ｖを決めてチャンピオンズＣ（１２月６日・中京）への道を切り開く。