アイドル騎手候補“デビュー”に1050人
未来のアイドルジョッキー候補の“デビュー”に、過去最多約1050人のファンが駆けつけた。JRA騎手課程32期生の第2回模擬レースが8日、千葉県白井市の競馬学校で行われ、史上7人目のJRA女性騎手を目指す藤田菜七子さん(18)が騎乗。2走して5、3着と初勝利はならなかったが、来年3月の騎手デビューへ大きな一歩を踏み出した。
注目の女性騎手候補生が、ついに公の場でお披露目された。史上7人目のJRA女性ジョッキーを目指し、競馬学校で奮闘中の藤田菜七子さん。一般公開で行われた模擬レースには、テレビ局2社を含む、多くのマスコミが駆けつけた。さらに、今年は近隣地域に5万枚のチラシを配布するなど模擬レースをアピール。未来のアイドルジョッキーの存在だけでなく、JRAの努力も実り、例年を3倍以上も上回る過去最多となる約1050人のファンが駆けつけた。
この日は競馬学校32期生3人(ケガなどにより3人欠場)に、北村宏、丹内、黛、丸山の現役騎手4人の計7人で2レースを実施。藤田さんも男性陣に交じって、必死にムチを振るった。第1戦は後方2番手から外を回して5着。一転、第2戦は積極的な騎乗ぶりで場内を沸かせた。向正面まで激しい逃げ争いを展開。最後もしぶとく粘り込み、3着に入った。
「1レース目は30点。そのあと教官に教えてもらったけど、2レース目もうまく乗れませんでした」。キュートなフェースは笑顔満開とはならなかったが、ジョッキーへの大きな一歩を踏み出した。「人馬一体で走っている姿がかっこいい」と憧れを胸にたたいた騎手への扉。「トレーニングはつらいけど頑張る」と筋力向上を目指し、日々精進を続けている。
「信頼されるジョッキーになりたい」と抱負を語った藤田さんを含む32期生は今後、模擬レースを数戦消化。来年2月の卒業試験合格を経て、早ければ3月に実戦デビューを飾る。まだあどけなさが残る18歳は大観衆が待つターフに立つ日を夢見て、これからも腕を磨いていく。