【菊花賞】スティーグリッツ勢いでVだ
「菊花賞・G1」(25日、京都)
グレード制が導入された84年以降、春2冠の勝ち馬不在の菊花賞は7回。春クラシック出走馬が3勝、不出走馬が4勝という結果に終わっている。2冠馬ドゥラメンテが骨折で不在の今年は?トレセン関係者にアンケートを行った結果、春不出走馬を推す声が上回った。最多得票はスティーグリッツ。多くの関係者が、04年覇者デルタブルースと同じ九十九里特別Vからの参戦馬をプッシュした。
上がり馬を推す関係者を代表する声はこうだ。「春は結果的に“1強”だったでしょ。さらに神戸新聞杯でも、(春の実績馬)リアルスティールが負けた。本番も勢いを重視した方がいいと思う」(関西調教師)。
そして「オウケンブルースリが勝った年に似ていると思う。春の実績馬に距離不安のある馬がいる点も含めてね」(関西助手)と、春クラシック不出走の神戸新聞杯3着馬が栄冠を手にした08年とイメージをだぶらせる声があった。
確かにその年は皐月勝馬キャプテントゥーレ(故障)、ダービー馬ディープスカイ(秋盾へ)が不在。距離不安がささやかれていた皐月賞3着、ダービー4着のマイネルチャールズが2番人気で5着、ダービー2着馬で3番人気のスマイルジャックが16着に沈み、1番人気に推されたオウケンが勝利を決めた。
最も支持を集めたのは、目下2連勝中の典型的な上がり馬スティーグリッツだ。「エンジンのかかりが遅いのでいかにも長距離向き」(関西助手)、「条件戦を連勝で来ている臨戦過程とか、スタミナがありそうな感じが過去の勝ち馬に似ている」(関西厩務員)という意見が聞かれた。
続くのが神戸新聞杯を制したリアファル。「勢いがあるし、前に行ける脚質。今の京都も合いそう」(関西助手)、「スタミナがあり長くいい脚を使える馬に勝機がある。まさにイメージにピッタリ」(関西助手)という声に、「2走前が強いと思った。前走もフロックではない」と断言する関西の騎手もいた。