【ボート】青木が地元優出に気合

 「びわこ大賞・G1」(29日開幕、びわこ)

 例年は桜の季節に行われる周年記念だが、今年は紅葉が始まった秋のびわこにトップレーサーが集結。地元の注目株・青木玄太(28)=100期・滋賀・A1=をピックアップした。

 湖都の次世代エースとして注目株の青木玄太。年頭に「今年(15年)は(飛躍の)来年(16年)に向けての準備期間」と話していたが、今年はここまでG1に10回出場し、からつ、びわこ、津と予選突破は3回。「全体にいいリズムで来られてると思います」。着実に力を付けている。

 G1出走が増えたことで、得るモノも多い。「調整面がこれまでとは変わりましたね。一つ一つ大事なのが上のレベルのレース。操縦にしても、Sにしても、エンジン出し、ペラ…、すべてが、ある程度のレベルに達していないと、戦えないというのが分かった。今はエンジン出しを楽しんでいるし、調整するのがおもしろい」と、考え方そのものが大きな変化につながり、リズムの良さを生んだ。

 例年冬に近づくにつれ、成績を落としていたが、今はそれもなくなった。「ヤングダービーで回転を止める調整もできた。回ってるときには、こうやればいいと思う調整で結果が出たし、数をこなしてきたことで、失敗も減ってきている。かなり自信になりました」と、ある種の自信もつかんだ。

 青木には目標がある。「僕ってインパクトがないですよね。雑誌とか、新聞にもあまり取り上げられないし…」と珍しく自信なさげ。「やっぱりインパクトがあるのは、ピンロク(1着か6着)の選手ですよね。僕みたいに、着をまとめている選手は覚えてもらえないですよ」と自己分析。「だからこれからは、インパクトを与えるレースをしたい。そのためにどうすればいいか考え中です」と言う。

 びわこ周年に向け「来年はSGにもたくさん出たい。そのためには今回のびわこは重要だと思っている」と、意気込みはこれまで以上。「まずは予選突破が一番だが、まだG1で優出をしたことがないし、一度は優出はしておかないといけないと思っている。びわこは走り慣れた水面だし、今年学んだことをぶつけてどうなるか楽しみ」と、気合は十分だ。

 上を目指す青木にとって、今回のびわこ大賞はターニングポイントになるのは間違いない。

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