【天皇賞】ラブリーデイ圧巻の内容でV

 「天皇賞(秋)・G1」(1日、東京)

 1番人気ラブリーデイが浜中を背に府中のターフを快走し、秋の盾を制覇。重賞4連勝で2度目のG1勝利を挙げ、目下の充実ぶりを示した。次走のジャパンC(11月29日・東京)も制すれば年度代表馬の獲得も現実味を帯びてくる。2着には10番人気ステファノスが入り、2番人気エイシンヒカリは見せ場なく9着に敗れた。

 ラブリーデイの上で立ち上がった浜中が、勝利の雄たけびを上げる。ステッキをつかんだ右手を高くスタンドへ突き上げた。2着ステファノスとの着差はわずか半馬身でも完勝といえる内容だった。

 勝利が見えたのは直線半ば。エイシンヒカリの直後でチャンスをじっと待った。「4角で手応えが良過ぎたので、まだ追っては駄目だと自分に言い聞かせていました」と浜中。満を持してスパートし、一瞬の切れ脚で馬群から2馬身ほど突き抜ける。「後続馬が詰めて来たのも分かっていた。持ってくれと思って追っていました」。鞍上の叱咤(しった)に応えて、後続を完封してみせた。

 2週前に川田が騎乗停止となり、急きょ乗り代わりに。池江師が作った騎乗可能な騎手リストから金子オーナーがじかに指名した。「天皇賞で1番人気や2番人気に推される馬に乗るとは思っていなかった。この日は京都で乗ると思っていましたからね。びっくりしました」。

 騎乗予定だった川田から馬の癖についてアドバイスを請うた。この日もパドックへ向かう直前、川田と話した。「返し馬から、どうすべきなのか。どんな馬なのか、細かくアドバイスをもらいました。参考にしながら乗って、助かりました」。スローペースのため向正面では掛かりかけた。何とかなだめられたのは先輩の金言のおかげだった。

 ラブリーデイは宝塚記念に続いて2度目のG1制覇、今年、重賞6勝目となった。輝かしい勝利を積み重ねる天皇賞馬が次に向かうレースはジャパンC(鞍上は未定)と決まっている。

 今の気持ちを「ラブリーです」と表したおちゃめな池江師。「まだ先もあるのでそんなに仕上げていなかったが、秋2戦目としては十分な状態でした。年度代表馬?考えずに一戦一戦、勝たせていくことを考えます。欧州には“今年、日本の馬は弱い”と、うわさされているようですから、強いところを見せたい」。さらなる上積みを加えてのジャパンC必勝を宣言した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

競馬・レース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(競馬・レース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス