【阪神JF】エンブレム圧冠

 「阪神JF・G1」(13日、阪神)

 アルテミスS2着のメジャーエンブレムが好調をアピールした。9日の美浦Wの3頭併せで最先着。陣営が懸念する折り合い面もクリアし、万全の態勢を整えた。一方、栗東ではデンコウアンジュがDPで軽快な動き。12番人気で激走したアルテミスSの再現を狙う。なお、あす11日に枠順が決まり、馬券は12日に前日発売が行われる。

 僚馬2頭をあっさりと蹴散らした。美浦Wの3頭併せ。最後方から発進したメジャーエンブレムが、辛抱ならないと言わんばかりに直線入り口で先頭に躍り出る。ラストはまさに独壇場。外コンドルヒデオ(3歳500万下)に2馬身、中ノーブルガイア(6歳500万下)に5馬身の差をつけて堂々のフィニッシュだ。

 内を回ったとはいえ、圧巻の5F65秒3-36秒2-12秒2。「本気でやると古馬でもかなわない。オーバーワークだけが怖かった」と田村師は語るが、それでも好時計をマークするのだから心肺機能はすさまじい。「前走は調子が良過ぎて、レースでハミを取ってしまった。今はコントロールできている」と中間の課題としていた折り合い面もクリアし、表情は明るい。

 敗戦を本番への糧とした。1番人気に支持されたアルテミスS。「すごく残念だった」と振り返る一戦は大外(8枠15番)で前に壁をつくれず、掛かり気味に逃げる展開。ゴール直前でデンコウアンジュに差された。その後は明確な意図を持ちながら調教を消化し、今は不安材料が一切ない。

 デビュー前から“S級”評価を与えていた素質馬だ。まだ強いケイコを施していない段階で、重い美浦坂路をスイスイと駆け上がった。「あの時は準オープンの馬でも“やっとこさ”という感じの馬場。牧場サイドからも動くとは聞いていたけど」と目を丸くしたという。早くから大舞台を意識した逸材だけに、懸ける思いは強い。

 過去には08年桜花賞3着馬ソーマジック、09年フローラSを含めて重賞2勝のディアジーナなど、牝馬クラシックに活躍馬を送り込んできた田村厩舎。「(過去の馬と比べても)抜けている」と指揮官は最後にためらいもなく言い切った。

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