【競輪】武田 連覇へ自然体貫く

 「KEIRINグランプリ2015」(30日・京王閣)の前夜祭が17日、都内のホテルで、関係者、ファン952人を集めて盛大に催された。関東ラインの並びは、連覇の懸かる武田豊樹が先頭、番手に平原康多、3番手には神山雄一郎と決まった。また、ガールズグランプリ(28日・同)の出場選手7人もドレスアップをして登場。場内を華やかに盛り上げた。

 今年のグランプリ(GP)前夜祭は、ファン参加の車番公開抽選で幕を開けた。GP出場選手9人に代わって、ファンが車番を決めるボールを次々と選んだ。昨年の覇者・武田豊樹は5番車に決まった。山田裕仁氏(引退)が02、03年に達成したGP連覇の偉業に今年は挑む。注目された関東勢の並びは、武田が先頭を務めることになった。

 共同記者会見で武田は決断の理由を説明した。「(今年は自分の)前で頑張ってくれた選手が多かった。G12回(高松宮記念杯、競輪祭)の優勝も、平原君の後ろから。だからというわけではないが、自力を出して(今年を)終えたいから」。GP連覇に向けては「連覇は意識せず走りたい。一戦一戦走ってきてたどり着いたGP。今年最後の一つのレースとして、悔いなく走りたい」と自然体で臨む構えだ。

 武田の番手を回る平原康多には、千載一遇のチャンスが巡ってきた。今年はG1・寛仁親王牌直前の7月12日に右手首を骨折。一時は出場を危ぶまれたGPで、初優勝への追い風が吹いてきた。しかも、神山雄一郎が後位を固めて、関東勢だけ3車のラインを組めるのも心強い。

 新田祐大-山崎芳仁の福島ライン、稲垣裕之-村上義弘の京都ラインは順当な並び。浅井康太と園田匠は、一発勝負の舞台で単騎を選択。ライン形成が固まったことで、優勝賞金1億円争奪戦は一気にヒートアップ。年末の京王閣バンクで、グランプリ戦士9人が競輪最高峰の戦いを繰り広げる。

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