例年より混とん…どうなる?年度代表馬
中央競馬も残すところあと1週。27日には有馬記念が控えており、馬券で蓄積した負債の返済を狙うファンも多いことだろう。ただ今年のグランプリは違う意味でも要注目。そう、年度代表馬争いが例年以上に混とんとしているのだ。
記者投票によって決定する年度代表馬。有馬記念の出走予定馬では、最右翼の存在がラブリーデイだろう。今年は重賞6勝、うちG12勝と5歳にして大ブレーク。ここを勝てばG13勝となり、大きなアドバンテージが得られることは間違いない。
ファン投票1位で出走するゴールドシップ、ジャパンCの覇者ショウナンパンドラ、菊花賞を制したキタサンブラックはそれぞれG11勝。有馬Vが最低条件と考えていい。ラブリーデイとG12勝で並べば、これはもうどちらに転ぶか分からない。記者の好みが試される状況となりそうだが、いずれにしてもこの4頭が中距離路線の有資格馬と思える。
一方、今年は久々にマイル路線の馬が年度代表馬に輝く可能性もある。6戦6勝、G13勝と驚異的な戦績で15年を終えたのがモーリス。13日の香港マイルを力強い末脚でもぎ取り、アジア制圧に成功した。注目度の高い中距離路線から選出されるケースは多いが、98年には同じく春秋マイルG1+海外G1(仏・ジャックルマロワ賞)を制覇したタイキシャトルが年度代表馬の座を射止めている。
個人的には皐月賞・ダービーの2冠馬ドゥラメンテも資格を持っているように思う。ダービーではディープインパクト、キングカメハメハの持つレースレコードを更新する2分23秒2でV。数字的には歴代No.1のダービー馬との見方が可能だ。故障で夏以降全休は不利な条件だが、91年のトウカイテイオーは同じパターン。前例がないわけではない。
最後の最後まで頭を悩ませそうな今年の投票。自分なりのポリシーを持ちながら、清き一票の行き先を決めたい。(デイリースポーツ・豊島俊介)