【有馬記念】パンドラ、史上初の快挙へ

 「有馬記念・G1」(27日、中山)

 今秋は混合G1で牝馬が3勝をマークしている。年末の大一番には、ジャパンCで牡馬を退けたショウナンパンドラ、エリザベス女王杯Vのマリアライト、55年ぶりの3歳牝馬Vを目指すルージュバックの3頭が出走。昨年の覇者ジェンティルドンナに続いて“競馬界のなでしこ”が輝きを放つ。

 今や、牝馬の枠を超えた存在と言っていいだろう。ショウナンパンドラは前走のジャパンCで一線級の牡馬を撃破し、昨年の秋華賞以来となる2つ目のビッグタイトルを獲得。中間はギリギリまで馬の状態を見極め、正式に出走へのゴーサインを出したのは16日の栗東坂路での1週前追い切り後だった。高野師は「ほかの馬に失礼にならないように言うと、もう負けられない立場の一頭になりましたから。それが大きかったんです」と慎重になった理由を説明する。

 同一年のジャパンC&有馬記念制覇となれば、06年の覇者である父ディープインパクト以来、9年ぶり5頭目。牝馬では史上初の快挙だ。「持論ですが、牡牝の能力に大きな差はないと思っています。育成する人間も進化し、精神面など牝馬のマイナスを補えるようになりましたしね」。牝馬だ、牡馬だという考えに縛られる必要はない。大一番で現役最強の力を示すだけだ。

 22日朝は角馬場で体をほぐしてから、栗東坂路を4F73秒7-16秒8とじっくり駆け上がった。ゲートの確認も行うなど、濃密なメニューを消化。「いつも通りです。馬が“動き足りない”という感じで、元気でした」と状態面に太鼓判を押す。

 前々走の天皇賞・秋(4着)に前走と、この秋のG1・2戦はともに15番枠と有利な枠ではないなか、奮闘を重ねてきた。「有馬記念は一般的に外枠が不利と言われていますが、仮にそうなっても、そういう常識も覆す力があると信じています」と全幅の信頼を置く。昨年のジェンティルドンナに続く、牝馬による有馬記念Vで“競馬新時代”への扉を開く。

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