最優秀2歳牡馬リオンディーズが獲得
「2015年度JRA賞」(6日、JRA六本木本部)
最優秀2歳牡馬はキャリア1戦で朝日杯FSを制したリオンディーズが獲得。角居師はJRA賞全10部門コンプリートへ、残すは最優秀障害馬のタイトルのみとなった。授賞式は25日に都内ホテルで行われる。
角居厩舎にとっては、待望のタイトル獲得だ。朝日杯FSを制したリオンディーズが、291票中289票を集めて最優秀2歳牡馬を獲得した。
直線だけでまとめて差し切り、武豊のJRA全G1制覇を阻んだ怪物2歳馬。2000メートルの新馬勝ちから、1600メートルに距離を短縮して朝日杯FSを勝った馬は過去におらず、キャリア1戦でのG1制覇もジョワドヴィーヴル(11年阪神JF)以来史上2頭目と記録ずくめのVだった。
最優秀2歳牡馬のタイトルは初の獲得となった角居師。「これまでに使う馬がいなかったので。幸運でしたね。1勝馬で使えるかどうかも分からなかったから。“タナボタ”です」。実力はもちろんだが、運も味方したことを喜んだ。
01に開業した角居厩舎は、JRA・G123勝を誇り、数々の栄誉を手にしてきた。これまで、年度代表馬にはウオッカで08、09年と2年連続で選出されるなど、のべ14頭の管理馬がJRA賞のタイトルを獲得。これでJRA賞全10部門のうち、9部門を手に入れ、あとは最優秀障害馬を残すのみだ。「あとひとつも頑張ります」と指揮官は力を込める。
母は05年最優秀3歳牝馬を獲得したシーザリオという良血。米G1を制した母同様、先々は海外挑戦も期待される。「血統馬という印象を強くしました。そういう意味でも、クラシックを意識しなければならない馬」。春の始動戦は未定だが、まずは3冠馬、そして、年度代表馬をにらみ、16年も突っ走る。