【根岸S】アンズチャン牝馬の鬼門破る
「根岸S・G3」(31日、東京)
自慢の豪脚で牡馬をなで斬りだ-。紅一点のアンズチャンが重賞初Vに挑む。過去10年、牝馬は3着以内に1頭も入っていない厳しい重賞だが、舞台は全5勝を挙げる“おはこ”の東京ダート7F戦。久々をひと叩きされて体調アップ。今回も直線一気の脚でアッと言わせる。
過去10年、牝馬は7頭が出走したが、3着までに1頭も入っていない。まさに牝馬にとっては“鬼門”の重賞となっている。今年は紅一点のアンズチャンが、そのぶ厚い壁にチャレンジする。
さすがに大和田師も「今回は牡馬の強いメンバーが相手ですからね。少しでも運が味方してくれないと」と控えめになるが、「自慢の末脚が生かせる展開になればチャンスも」とひそかに闘志を燃やしている。
陣営が少しでも色気を持つのも当然だ。舞台となる東京ダート1400メートル戦は、全5勝を含めて〈5502〉という実績。特に2走前の銀嶺Sでは、4角最後方から直線で15頭をごぼう抜きにした。調教をつける内海助手は「個性的な牝馬」と表現する。「雰囲気がいい。自分のリズムを大切にするタイプ。だからこそ、展開がはまれば走る」と笑顔でうなずいた。
勝てばフェブラリーS(2月21日・東京)へと夢が広がる。トレーナーは「週末、天気が崩れそうだが、この馬は馬場状態は気にしない。次につながるレースをしてほしいね」と声を弾ませた。