【桜花賞】エンブレムさらに成長
「桜花賞・G1」(10日、阪神)
2歳女王が迫力を増した姿で仁川の地へ向かう。昨年の阪神JFで完勝劇を決めたメジャーエンブレム。始動戦のデイリー杯クイーンCは、1分32秒5のレースレコードで見る者の度肝を抜いた。2着馬を5馬身もちぎり捨てる内容に「自分のペースで逃げてあの時計。改めて強いと思った」と田村師も思わず目を丸くしたほどだ。
その後はこれまでの必勝パターンを踏襲し、福島県のノーザンファーム天栄へ放牧。レースの3週間前となる19日に帰厩し、予定通りにメニューを消化してきた。1週前追いは美浦Wで5F64秒5-36秒7-12秒5の猛時計。3日の日曜にも美浦Wで3F43秒1-13秒3をマークした。「放牧から帰ってくるたびに成長を感じる。阪神JF以上の状態に持っていけそうだね」と、指揮官は仕上がりに自信をのぞかせる。
500キロ近い恵まれた馬体、何事にも動じない強い精神力。厩舎でマスコミのカメラマンが立ち姿を撮影する際も「全くピリピリしない。こんな馬は過去にはソーマジック(08年桜花賞3着馬)くらい」だという。圧倒的なスケールを武器にいざG1・2勝目へ。名牝が彩る桜の系譜に名を刻む。