【ボート】岩瀬スター候補から本物へ
「北陸艇王決戦・G1」(19日開幕、三国)
福井県のボートレース三国で、19日から「開設63周年記念・G1北陸艇王決戦」が開催される。今年は季節を春に移して覇を争う。V候補は五指に余りシリーズは激戦必至の様相。G1初制覇を目指す“NEXT”世代の台頭にも注目したい。
2014年から3年連続で全国スター候補に選ばれた岩瀬裕亮(27)=愛知・A1=。「正直、何で自分が…」と謙遜するが、同世代屈指の逸材に業界が期待をかけていることは間違いない。
この愛知期待のホープは、デビューから着実にステップアップを果たしている。近況はしっかりとA1級に定着する実力を身につけた。昨年10月のG1びわこ周年では優出4着。記念戦線でも戦えることを証明した。
だが「びわこの時はエンジンが良かったんです。エンジンが出ていれば戦えるけど、素性の良くないエンジンを引くとキツイ。上位の選手とは整備力に差を感じます。ターンテク、展開を読む力などもまだまだです」と現状の自身を分析する。
まだ、いろいろな事を試行錯誤している段階だが、目線は常に上に向ける。「G1は早く取りたいですね。取ればその先の道も開けてくる。そして、それが高いモチベーションにつながりますから。また、いろんな見え方や考え方も変わってくると思う」とタイトル奪取へ意欲を燃やす。
「スター候補というのをあまり考えると焦りにつながる。事故とかしたら元も子もないので、重くは考えないようにしてます」。おごることなく、そして気負うことなく、常に冷静に自分のレースを心掛ける。越えるべき壁は高いが、それでも前に進む。“候補”を外して“本物”の輝きを放てるように。