【南関東競馬】リッキー帝王賞初V
「帝王賞・Jpn1」(29日、大井)
5番人気のコパノリッキーが圧巻の強さで帝王賞初V。3番手のポジションから4角手前で先頭に立つと、2分3秒5の勝ちタイムで上半期のダート王に輝いた。これでG1(Jpn1)7勝目とし、今秋の米国遠征へ大きく視界を広げた。3馬身半差の2着に1番人気のノンコノユメ、3着に2番人気のサウンドトゥルーが入った。
豪華メンバーのそろった春のダート王決定戦だったが、終わって見ればコパノリッキーの強さだけが際立った。
好スタートから3番手。「前半力んでいたので、うまくリラックスして走らせようとした」と武豊が絶妙のエスコート。残り600メートルの標識を合図にスパートすると、先行した2騎を難なくかわして先頭へ。直後にいたホッコータルマエを置き去りにすると、直線は独壇場。左ステッキが1発、2発。後続との差が一気に広がった。
5番人気の評価に、「ボクが信頼されていないんですね」とユタカはジョークを飛ばしたが、「正直メンバーも強かったからね。前回(かしわ記念)は強かったけど、やってみないと分からない部分があった」と胸をなで下ろした。
風水師のDr.コパこと小林祥晃オーナーも満面の笑み。「強かったね。今年はラッキーカラーがラベンダー。厩舎から調教師の自宅までいろいろと買い換えさせたんだよ」とご満悦。これで今秋のブリーダーズカップ(11月・サンタアニタパーク)参戦もほぼ確定。「おそらく直行でマイルになると思います。こんなに強い馬を管理させてもらって、うれしいですね」と村山師も興奮を隠せない。充実一途の6歳馬が新たな敵を求め、この秋いよいよ世界へ羽ばたく。