【ボート】菊地SGV5!決めたトップS「完璧なレース」
「ボートレースメモリアル・SG」(28日、桐生)
昨年に続き、今年も内枠2艇のデッドヒート。2号艇の菊地孝平(38)=静岡・82期・A1=が、1周2Mを差して競り勝ち、2014年グランドチャンピオン(浜名湖)以来、通算5度目のSG制覇を達成した。オーシャンC(鳴門)に続くSG連続Vを目指した石野貴之は、無念の2着。3着には長田頼宗が入った。
今年も1Mだけでは決着のつかない大激戦。2M差しで制した菊地は、会心の表情で喜びを爆発させた。「珍しく、完璧なレースができました。差しは決めていて、どれだけいい差しができるかだった」。Sはコンマ12で、当然のトップS。1Mで差して石野に食らいつき、続く2Mは切れ味抜群のターンで大本命の懐をとらえた。
自身の感覚を信じてペラ調整。これが奏功して、最高の仕上がりとなった。「微調整しようか迷ったけど、後悔したくなくて調整。展示で乗り心地が抜群だったので、安心してレースできた」。これが鮮やかな逆転劇につながった。
予備3位からの、出走権ゲット。「自分自身も初めての経験。気負わずにいったけど、優勝できたら史上最高の下克上とは思っていた。それができたね」とうなずく。鳴門オーシャンCで石野が優勝したことで、転がり込んだSG切符。その“恩人”に、痛烈な恩返しをしてみせた。
SGは5度目のV。ナイターSGは3度目だ。「自分で“夏男”だって言い続けてて。少しずつ周りも、そう思ってもらえるようになれば」。もちろん、最終目標は年末。得意の夏でつけた勢いに乗って、一気に突っ走る構えだ。