「江戸川大賞・Ｇ１」（２７日開幕、江戸川）

　村越篤が充実期を迎えている。今期に入って９節連続で優出を果たすなど絶好調で、そのうち５月尼崎、７月まるがめと２回の優勝を収めている。今期の勝率は７点をオーバーしており、自己ベストの更新はほぼ確実。現在の安定感の高さには目を見張るものがある。

　「意識はせずに自分のレースをするだけ、と思っているのがいいのかな。レースに集中してベストを尽くすのみ」と好調の要因をサラリと語る。２期前はＢ１落ちを経験したものの、以降はＡ１をキープ。“平常心”は心身ともにプラスに作用している。

　名うての江戸川巧者で知られる。江戸川では直近３節連続優出中で、優出は１１回を誇る。意外にも江戸川での優勝はまだないが、そろそろ悲願達成を決めてもおかしくない。「そんな意識はしないようにしている。一走一走を楽しんで走る。相手は同じ人間、大差はないですから」。周囲の期待感にも、あくまでフラットな気持ちでいる。

　それでも現状の好リズムには手応えを感じ取っているようだ。「調子はいいと思うので。最終日まで頑張って、ベストを尽くす」。今度こそ、大好きな江戸川でＧ１制覇の美酒に酔う瞬間があっても不思議ではない。