【凱旋門賞】マカヒキ 試練の外枠14番 友道師は強気姿勢「どこでも良い」
「凱旋門賞・仏G1」(2日、シャンティイ)
日本馬初の快挙へ、命運を握る枠番が9月30日、決定した。枠順抽選会がサンクルー競馬場内特設会場で行われ、日本ダービー馬マカヒキ(牡3歳、栗東・友道)は、14番ゲート(馬番14)に決定した。試練の外枠となったが、陣営に悲観の色はなし。頂点奪取に向けて改めて意気込みを示した。なお、今年は16頭立てに決定。最大のライバルと目される英国馬ポストポンド(牡5歳)は7番ゲート(馬番2)に入った。
誰もが固唾(かたず)を飲んで見守った。全体で3番目の抽選となったマカヒキ。元ミスフランスのエロディ・ゴスアンさんがカプセルを開くと、「14」の数字が姿を見せた。カメラマンは一斉にシャッターを切る。まばゆいフラッシュに照らされ、運命の枠番は決まった。内枠有利の競馬場にあって、試練とも言える外枠。しかし、調教後にシャンティイで枠番決定を知った陣営は前向きだった。
友道師は「枠番はどこでも良かった。1コーナーの入り方次第で何とかなる。中途半端な枠より、極端な方がやり方もある。前に壁がないと折り合えない馬でもないしね」と強気な姿勢を貫く。ルメールも「ゲート番は気にしていませんでしたし、どこでも大丈夫。マカヒキはどのポジションでもいける馬。ニエル賞以上の、100%の状態で臨めると思う。楽しみ」と周囲の不安を一掃した。
厩舎にとっては、ラッキーナンバーでもある。08年の天皇賞・春。アドマイヤジュピタで、厩舎初のG1制覇を達成したのは14番。14年ヴィクトリアマイルでヴィルシーナが連覇を飾ったのも14番だった。「G1も勝っているし、相性はいいね」と指揮官。試練は乗り越えるためにある。あとは、“競馬の神様”がほほ笑むのを待つだけだ。