モーリス中山競馬場で引退式 花嫁候補にジェンティルやブエナ
国内外でG1・6勝を挙げたモーリス(牡6歳、美浦・堀)の引退式が15日、中山競馬最終レース後のパドックで行われた。抽選で選ばれた30人のファンが参加する異例の形式。一緒に記念撮影をするなど、会場は和やかなムードに包まれた。
堀厩舎に転厩してから快進撃が始まった。15年は安田記念、マイルCS、香港マイルを制して年度代表馬の座を獲得。16年はチャンピオンズマイルに天皇賞・秋、そしてラストランとなった香港Cでは、2着に3馬身差をつける完勝劇で有終の美を飾った。
堀師は「弟、妹や、これから生まれてくる産駒にこの経験を生かし、モーリスを超えるような競走馬を育てていければと思います」とコメント。最後の手綱を取ったムーアはビデオレターで「ずばぬけた馬体で非常に聡明(そうめい)。今後の活躍を祈っています」とエールを送った。また、オーナーの吉田和美氏は「理性と知性を兼ね備えた、モーリスに似た子どもを出してくれることを心待ちにしたい」と2世への期待を込めた。
今後は北海道安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬入り。オーナーの夫でノーザンファーム代表の吉田勝己氏は「今年はジェンティルドンナとの交配を予定しています。ブエナビスタも候補ですよ」と歴史的名牝を花嫁候補にリストアップした。夢の配合から生まれる子どもたちの活躍に期待だ。