【競輪】平原G1V7!競輪祭に続き連覇、17年GP出場一番乗り
「全日本選抜競輪・G1」(19日、取手)
自在に立ち回った平原康多(34)=埼玉・87期・SS=が直線で鋭く抜け出し、昨年11月の競輪祭に続いてG1連覇を達成した。全日本選抜の優勝は2013年の第28回(松山)以来2回目で、G1優勝は通算7回目。優勝賞金3000万円(副賞含む)とKEIRINグランプリ2017(12月30日・平塚)の出場権を獲得した。
さばいて、まくって、一気差し。平原は会心の優勝に、ゴール後は右手で大きなガッツポーズをつくった。「まさか今回優勝できるとは思っていなかった」。通算7回目のG1優勝を喜びながら、戸惑いも隠せなかった。
取手競輪では、開場66年目で初開催のG1戦。関東勢の選手は「地元の武田さんのために」の思いで一致団結していた。平原は2日目スタールビー賞から3日間連続で、連係した武田の先導役。「武田さんが後ろでプレッシャーもあったけど、そのおかげで、いい走りができたと思う」と勝因に挙げた。
決勝戦は迷わず前受けを選択。残り2周から上昇した近畿勢を平原はシビアに分断した。「粘ったのは(打鐘で)後ろを確認して、浅井の位置まで引いたら勝負権がないと思ったから」と的確な判断力を発揮。稲垣と競りで脚力を消耗したが、最終4角を回ってからは「ラインで決めたい」と切り替えた新田を早めに交わしに動いた。
この優勝で今年はグランプリ出場に一番乗り。昨年は2月の全日本選抜で失格し、その後も度重なる落車や失格で波に乗れなかった。グランプリ出場を決めたのは11月の競輪祭優勝。「これからのG1は、関東から1人でも多くグランプリへ、という気持ちで頑張る」と余裕を漂わせる。2017年最初のG1チャンプが、安定感抜群のレースで競輪界全体もけん引する。