【大阪杯】サトノクラウン生涯最高の出来 体質強化が奏功、初代王者獲る
「大阪杯・G1」(4月2日、阪神)
現在、関東馬は西日本の重賞を7週連続でVと絶好調。記録更新が懸かる今回、東の大将格・サトノクラウンの走りに注目が集まる。最終リハでは調教パートナーを手応えで圧倒し、生涯最高とも言える出来をアピールした。早期から将来を有望視されてきた素質馬は、昨年末の香港ヴァーズを制すなど本格化。堀厩舎の“新エース”がG1昇格元年の初代チャンプを狙う。
国内初G1獲りに挑むサトノクラウンの最終リハは30日、美浦Wでウムブルフ(4歳1600万下)との併せ馬。2馬身先行の形で発進すると4角では大外へ。直線に入って強めに追われるパートナーを尻目に、手綱は抑えたままでスムーズにギアを上げていく。最後は軽やかにフットワークを伸ばして半馬身先着。4F54秒0-39秒7-12秒5を計時した。
最終追い切りを見届けた堀師は胸を張る。「先週末までにしっかり仕上がっているのを確認したので、今週は微調整。動きを含め、メンタル面も今までで一番いい状態に仕上がっていると思っています」。満足のいく調整ができたからこそ、指揮官の言葉は力強い。
昨年末の香港ヴァーズでは、同年の凱旋門賞2着馬ハイランドリールを差し切りV。その勢いは年が明けても衰えず、前走の京都記念では前年ダービー馬マカヒキらを撃破した。トレーナーは「元々の能力はあったものの、レースを1回使うと反動が大きかったのです。馬が成長して体力がついてきたため、連続したローテーションを組めるようになってきました」と体質強化を好調の要因に挙げた。
ドゥラメンテやモーリスが引退した後の堀厩舎を担う現エース。香港G1制覇により、世界的にも注目が集まる存在へと昇華した。「(今後の海外遠征は)メンバーや騎手など、さまざまなファクターがまとまれば可能性はあります」。その名を再び世界にとどろかすため、まずは国内制圧に乗り出す。