【桜花賞】レーヌミノルの走法、戦法が見事にかみ合った一戦
「桜花賞・G1」(9日、阪神)
8番人気のレーヌミノルが、戦前の低評価を覆して桜冠を手にした。
20年ぶりとなる道悪決戦を制したのは、キャリア7戦目で本番を迎えたレーヌミノル。ライバルが重たい馬場に苦しむなか、豊富な経験を下地とするメンタルの強さを遺憾なく発揮。好位から力強く抜け出して初タイトルを手にした。
勝ちタイム1分34秒5は稍重としては優秀。Vには道悪を克服するパワーに加え、スピードも要求された。カワキタエンカが大逃げを打ったことで、前半5Fの通過が58秒3いうハイラップ。3歳牝馬にはタフな消耗戦となったが、レーヌは好位の外めでピタリと折り合い、スタミナを温存。最後まで脚色が鈍らなかった。ピッチ気味の走法も道悪に適応。今季これまでの2戦は戦法と展開がかみ合わなかったが、ここ一番で全てがフィットした。またテン乗りながらも冷静にレースを進め、馬の持ち味を引き出した池添の手綱さばきは見事だった。
2着リスグラシューと3着ソウルスターリングは、阪神JFで3着に負かした勝ち馬に雪辱された格好。両馬ともにストライドの大きい走り。きょうのところは道悪適性の差が出たか。末脚不発に終わった12着アドマイヤミヤビにも同様。良馬場ならまた違った結果になっていただろう。