【皐月賞】カデナ安定感抜群 今年こそ人馬で父子制覇
「皐月賞・G1」(16日、中山)
弥生賞の覇者でメンバー唯一の重賞2勝馬カデナが、満を持してG1獲りに挑む。ここまで5戦3勝、2着2回と安定感は抜群。14年以降、キャリア4戦以上の連対率100%馬が3連勝中と、データも後押しする。江藤厩務員は「変わらずに順調だね。まだ全体的に緩くて良くなっている途中。それであれだけ走るんだし、持っているものが違うんだろう」と期待大だ。
末脚の破壊力からは想像できないほど、普段はおとなしくて扱いやすい馬だという。「性格は真面目。変なところで力を使わず、レースはきっちりと走る。気合を表に出さないから俺もつかみづらいんよな。不思議な馬」。ベテラン厩務員は、そう言って首をかしげながらも「まだ発展途上。体がもっとしっかりしたら化け物になるんじゃないかな」と底知れぬ可能性を感じる。
5日の1週前リハは福永を背に、栗東坂路で4F51秒6の自己ベストをマーク。主戦は「1回使って変わった。息遣いもケロッとしていたし、体も整ってきた」と上積みを実感する。京都2歳Sの勝利直後から、普段の調教にも騎乗し、陣営とクラシックVを意識して馬をつくってきた。父・洋一元騎手は77年にハードバージで制したが、鞍上は4度の2着が最高。人馬とも父子制覇がかかる一戦で、今年こそ大輪の花を咲かせる。