【フローラS】ホウオウパフューム 樫獲りへ始動 桜花賞自重でオークスに照準
「フローラS・G2」(22日、東京)
2連勝中の素質馬ホウオウパフュームが満を持しての登場だ。
当初から桜花賞は頭になかった。陣営は寒竹賞を制した時点で、ターゲットをオークスに絞って調整。奥村武師は「血統、走法からマイルは短いと思いました。最低でも優先出走権が目標。そうでないと、本番に出走できたとしても論外でしょう」と強気な姿勢を見せた。
その前走の勝ちっぷりが強烈だった。3角では最後方。徐々に差を詰め、鞍上の田辺は迷わず4角大外へ。ラスト1Fで左ムチを一発。瞬時に反応して先頭に立つと、坂上ではもう一発の左ムチに応え、さらにストライドを伸ばした。追い込んでの2馬身差は圧勝といえる。走破時計は前週のホープフルS(レイデオロ)より0秒2遅いだけ。上がり3Fは1秒2も速かった。馬場差、ペースの違いはあったにしても、掛け値なしに優秀だ。
トレーナーは「じっくり仕上げたかったので、1カ月半前に放牧から帰厩した。もともと落ち着きがあるし、フレッシュな状態で臨める。体重はそう変わらないけど、背丈が伸びたね」と成長ぶりを感じ取る。
1週前リハには主戦の田辺が騎乗。「動きは少し重かったけど、馬の感じは柔らかい。もう1本追えば仕上がると思う。距離の長いところがいい馬。目いっぱいの仕上げでオークスを走らせてみたいね」。関東のリーディングジョッキーの視線は、既に樫の大舞台に向いている。