【NHKマイルC】勝ち馬アエロリットにおあつらえ向きの競馬に
「NHKマイルC・G1」(7日、東京)
V時計1分32秒3は過去10年で3番目に速く、前後半の4Fが46秒1-46秒2というよどみのない平均ペース。出走馬で最速の持ち時計を持つアエロリットにとって、おあつらえ向きのレースとなった。
桜花賞では後方から5着に追い込んだが、今回は2番手から抜け出しての勝利。冷静にレースの流れを見極め、積極策に打って出た横山典の勝負勘も見逃せない。鞍上はこれで当レース歴代トップタイの3勝目。過去10年の東京芝マイル戦(騎乗300戦以上に限る)では勝率、連対率、複勝率ともにトップだ。自らの“庭”とも言える舞台で、パートナーの力を余すことなく引き出した。
勝ち馬はもともと跳びが大きく、コーナリングが決して上手ではないタイプ。自分のリズムで走れる外枠もプラスに働いたのだろう。そうした粗削りな一面を持つ現状でのビッグタイトル奪取。今後の伸びしろを考えれば将来は明るい。
2着はリエノテソーロで、牝馬によるワンツー。改めて現3歳世代の牝馬が、層の厚さを示したとも言えそうだ。