【競輪】富山で牛山貴広が記念初V スピードスケート五輪出場から転身10年で美酒
「瑞峰立山賞争奪戦・G3」(27日、富山)
最終日12Rで決勝戦が行われ、牛山貴広(36)=茨城・92期・S1=が最終ホーム8番手からまくった木暮安由(群馬)を差し切り1着。スピードスケート五輪出場から競輪選手としてデビュー10年で、記念初優勝を果たした。2着には木暮が粘り関東勢でワンツー決着。郡司浩平(神奈川)マークから切り替えて直線で外を踏んだ和田健太郎(千葉)が3着だった。
S級S班の浅井康太(三重)、村上義弘(京都)がいても、最後に笑ったのは牛山だった。レースは青板バックからイン切りの応酬。赤板手前で浅井-浜田浩司(愛媛)が出切ったところを、山田久徳(京都)-村上-池田良(広島)で豪快に発進。番手の村上は車間をあけて別線をけん制するが、8番手に置かれた木暮が、最終ホームから牛山を連れて外を踏み上げる。村上がバックで番手まくりを放ったが、木暮は4角過ぎに村上をとらえ、木暮にスピードをもらった牛山が外を伸びて1着。うれしい記念初優勝を飾った。
牛山は「ここまで長かった。武田(豊樹)さんに厳しい指導で育ててもらったおかげです」と師匠への感謝を口にした。スピードスケート界から五輪出場を経て競輪界へ。「少しは恩返しできましたね。これからも一戦一戦頑張ります」。記念初優勝で勢いづいた牛山。今後はG1でも優勝戦線をにぎわす。